地域に開く｜辻堂東の家

こんばんは。hana classです。

土地を選び、家を建て、そこに住むということは、周辺地域・隣近所と関係性を持つということです。その関係性をどのようにとらえるかは、都市部と和歌山県のような地方では異なってきます。

「辻堂東の家」では和歌山県の地方のまちで、周辺地域と心地よい関係性をつくっていくことを大切に設計しています。

この地域では古くからの人と人とのつながりが、まだまだ強く残っています。そのような場所に新しく住まいを建て住み続けていくにあたっては、地域に受け入れてもらうことが大切です。

近年の住まいはプライバシーの確保、防犯、高断熱、コストカットなど複合的な要素から、極端に開口部が少なく地域に閉じた住まいが多くなっています。人に例えると、初めて会う相手が真っ黒な服装で帽子を深々とかぶり、サングラスをかけているようなものです。お互いの関係性をつくるにはプラスにはなりません。

周辺地域と良い関係性をつくるため、敷地も建物も地域に開いています。開きすぎるとプライバシーが無くなってしまうため、居住空間を２階とし建物周囲にベランダを配置することで、周辺地域と心地よい距離感を保つようにしています。周辺地域と良好な関係性をつくるためには、住まい手の性格や社交性だけでなく、建物の形態も大切だと考えています。

「プライバシーを重視した住まいか」「明るく開放的な住まいか」の選択では無く、その両方をバランスよく満足させていくことが大切だと考えています。

写真１枚目：住居は2階とし西面道路側は閉じています。

写真２枚目：２階住居部分はベランダ、窓、カーテンで開き方を日々調整しています。